2013年01月16日

2・17集会へ、民営化・外注化・非正規職化・労組破壊と対決しよう

カネの力でウソがまかり通るクソのような社会を終わらせよう!
社会はますます単純な真理を突きだしている!
原発・戦争も失業も、資本家のいない(階級のない)社会を作れば、なくすことができる!
雇用破壊と安全破壊 最末期の資本主義に断を下すとき!
われわれの武器は団結だ! 団結した労働者の力は無限だ!

▼昨年11月14日都庁 都労連決起集会
(11/7に13年ぶりに29分スト)

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■本日のもくじ
●経団連「提言」を批判する!
経団連提言「国益・国民本位の質の高い政治の実現へ向けて(1/15)」批判
●国鉄分割・民営化ー闘いの歴史
●ライフサイクル制度撤廃!ハンドルを取り戻すぞ! 新春座談会 日刊・動労千葉NO.7434 1/13
●国鉄水戸動力車労働組合第31回大会&旗開き2013年1月13日北島邦彦すぎなみ未来BOXより
●新年初の「原発ノー」 .救援本部ニュース411号 2013.1.16
●配属先は 「 追い出し部屋 」 〈 限界にっぽん 〉 12/31朝日
●【日米同盟と原発】第4回「ビキニの灰」(3)食卓から魚が消えた(東京新聞2012.12.25)


★★経団連「提言」を批判する!
2013年の新年、労働者は資本家を徹底的にやっつける思想を復権しよう!
★下劣で質の低い経団連提言「国益・国民本位の質の高い政治の実現へ向けて」批判

 日本は末期とはいえ資本主義社会である。だからこの資本主義の支配階級である資本家団体のトップの「年頭の提言」(1/15発表)を、労働者階級としては打倒する相手として、きちんと対象にしようと読んでみたが、そのお粗末さ、展望の無さは極まっている。
▼第1に、時代認識がまるで(大恐慌突入以降とりわけ)皆無である。資本主義それ自身が自ら作り出した矛盾と破産でどん詰まりに陥り、その正否を問われているのに、現状を嘆くことしかできないありさまである。以下引用する。
『現状認識:危機に直面する日本
目下わが国は、内外に重大な課題が山積し、まさに内憂外患と言っても良い状況にある。東日本大震災からの復興の加速、長引くデフレからの脱却、大胆な規制改革などを通じた成長力強化、主要国で最悪の状況にある財政の健全化、社会保障制度の持続可能性確保、原子力を含むエネルギー政策の再構築、TPPをはじめとする経済連携の推進、外交・安全保障政策のたて直しなど、いずれも待ったなしの課題である。とりわけ、グローバリゼーションの進展の中にあって、企業をとりまく事業環境のイコールフッティングの確保と日本国債に対する国際的な信認の維持は最重要課題である。
 危機とも言える今日の状況から脱却するためには、強力な政治のリーダーシップが求められる。』
…「重大な課題が山積」「内憂外患」「最悪の財政」・・「危機とも言える今日の状況」これを、「わが国」の危機というが、資本主義・資本そのものの危機なのだ。どこかうまくいっている国や資本があるわけではない。もちろんこの大恐慌の中でも、資本はボロ儲けをしている。しかし未来は見えない。なぜなのか。資本主義そのもののもつ基本矛盾を絶望的な形で延命させてきた結果なのだ。各産業企業も国家もほとんど2、3を残してすべてをつぶしてもなお有り余るほどの過剰生産力、過剰資本なのだ。これは資本主義である限りまったく解決不能だ。ここに大恐慌の根底を規定している資本主義自身の矛盾がある。今や、国家間企業間の生き残りの対立・戦争も孕んだ争闘戦となっている。第1次大戦、第2次大戦も根底にこうした矛盾があった。戦争で解決するのか?しない! まして今日、世界戦争とは核戦争だ。
▼第2に、「国民本位」などという大嘘が、すぐばれるようなとんでもない労働者蔑視の思想で、反原発や反失業の闘いを圧殺したいという意図を表しているということだ。以下
引用する。
『日本政治の状況:問題解決能力の低下
こうした中で、わが国の政治を見ると、問題解決能力が著しく低下しており、経済界として強い危機感を抱かざるを得ない。
第一は、ポピュリズムの政治の傾向が顕著になっていることである。わが国は今後、国民にとって痛みを伴うような厳しい改革を推進していかねばならない。しかるに、多くの政党、政治家は、世論調査などを気にするあまり、ともすれば万人受けのする政策のみを口にし、必要な負担、義務、責任を国民に求めることを回避する風潮があることは否定できない。また、国民がそれに安住している面もある。』
 問題解決能力の低下とは、資本主義の末期である新自由主義に特有な政治危機と政治がますます空々しいウソとペテン化している現実への、資本家の悲鳴でしかない。とりわけ3・11で多くの労働者がこの社会のデタラメさを感じ取り、いわゆる議会政治に任せるのではなく、自ら動き始めている。今のブルジョア政治への根本的拒否、絶対反対の怒りと闘いが新たに生み出されている。このことを見すえられずに、政治危機の原因を、政党だけでなく「国民が安住している」からなどといって、労働者のせいにするとはまったく許し難いのを通り越して、やはり資本家たちは「終わってる」と感じる。その上で危機感丸出しでもっと負担、義務、責任を押しつけ痛みを強制しなくてはいけない、デモなどつぶしたいという意図がありありなのだ。そこには野田を倒したのが自民党ではなく、労働者の怒りであり、それが安倍にも向かい、さらに資本家と資本主義そのものに向かうことへの怯えがあるのだ。
 それにしても何という無責任な言辞だろうか。3・11の現実、責任などまったく彼らには感じることもできないのだ。こうした連中が今の社会の支配者であることじたい、到底耐え難いことだ。それを許すことは我々もまた屈することだ。絶対こんな奴らは倒さなければならない。反原発で立ち上がっている労働者人民の闘いのもつ広さと深さ、時代を切り裂く根底性に、資本はおののいている。特に、この反原発が階級的な労働運動、労働組合再生のたたかいと結びつくことをおそれている。この恐れを現実にしてやろう。
▼第3に、この「提言」の結論は、資本家がもっと口を出すから、政治家は、「衆参のねじれ」とか民主主義的な形式はどんどん壊して、「国の将来のために、国民にとって痛みを伴う政策を実行」せよという。選挙制度、立法府制度の改革の項では露骨に「改憲して二院制など変えてしまえ」とまで言う。要は改憲ができる、クーデターができる政治になれということだ。それをやりきる「国民を説得し、理解を得る世界の政治のリーダーを」などとのたまうのだ。経団連自身の危機もかなり極まっている。そこにはこの間何度も米倉会長は「TPP」を呼号しているが、この提言では具体的には出していない。まるで、TPPとかあらゆる問題でうまくいかないのは、やはり国民(労働者のことだ)を気にしすぎてどんなデタラメでも押し通すような独裁的な政治がないからだとでも言わんばかりだ。しかしこうした資本家中枢の状態は、自ら生き残りをかけてデタラメでも矛盾だらけの攻撃を労働者にかけると、同時に社会が大混乱することも半ば自覚しており、それらを暴力的・独裁的政治で乗り切ってほしいという願望なのだろう。そうはさせない!
 彼らはこうした「政治改革」に展望もないことは感じており、一方で、資本による直接の労働者支配の全面的反動政策を強行しつつある。それが、JR東を先頭に開始されている業務の外注化=フルアウトソーシングであり総非正規職化である。この春の改正労働契約法、改正高齢者雇用安定法の施行を通して、非正規職の5年雇い止めNTT型の65までの雇用延長を口実とした総額人件費の大幅カットなど、すべて外注化・非正規職化し、雇用も安全もすべて崩壊しても後は野となれという絶望的政策に突き進むことだ。
 電気大手などでここ数年始まっている「追い出し部屋」とは、まさに80年代に国鉄分割・民営化で行われた労組破壊と「人材活用センター」そのものだ。1047名解雇撤回闘争、JR外注化阻止闘争がいかに全労働者の明日を決める勝負のたたかいなのかが、ここからも言い切れると思う。
★結論 資本の弱みは、資本とは常に過去を壊さなければ生きられない、歴史を見据えられない存在であることだ。一方労働者は、常に原点に立ち返って、新たな飛躍に挑戦できる。壊されても壊されても労働者である限り団結を奪い返さないと生きていけない存在である。また、他を潰さなければ生きられない資本ではなく、隣の労働者、他の会社、地域、国々の労働者と団結できるのが労働者だ。
 2月17日、1987年の国鉄分割・民営化時に、数千の労働者がJRから排除された2・16から26年目のこの日、あくまで労働者の団結の力で、民営化・外注化・非正規職化・労組破壊と対決して、2013春闘を、断固たたかうために、集会に集まろう!
▼2月17日(日)17時〜 すみだ産業会館(JR錦糸町南口駅前・丸井8階)
▼1月19日(土)18:30〜東京西部ユニオン旗開き 
▼1月26日(土)19:00〜NAZEN杉並学習会 
▼1月27日(日)14:00〜都政を革新する会旗開き


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国鉄分割・民営化ー闘いの歴史!!
▼1985年第一波ストにむかう動労千葉の職場と11月17日、日比谷野音の総決起集会
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ライフサイクル制度撤廃!ハンドルを取り戻すぞ! 新春座談会 日刊・動労千葉NO.7434 1/13

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津田沼の滝厚弘君がライフサイクル制度により駅へ強制配転されてから2月で丸3年を迎える。本年は滝君が希望どおりハンドルを取り戻す闘いの年となる。北嶋君も運転士へ戻す闘いの中で、ライフサイクル制度を廃止に追い込む一年でもある。ライフサイクル制度廃止に向けた決意をうかがいました。(文責編集部)
◎新春座談会出席者(敬称略)
 北嶋 琢磨 (青年部長 千葉転)
 滝  厚弘 (副 〃 津田沼)

山口 滝君は、駅への強制配転がもう丸3年、北嶋君も2年になるよね。会社の「運輸のプロ」をつくるという言い方で駅に行かされた訳だけど、実際にやってみて、どういう感じなのか聞かせて下さい。
滝 「運輸のプロ」を基準にして言うと、運転士の経験は全く生かされないというのがライフサイクルの実態ですね。輸送混乱や最終列車遅延の時に今までの経験から現場の状況を判断して、指令に連絡しても指令は耳も貸さないというのが現状です。他の駅からも声は出ているんだろうけど改善されない。この間も支社の職場訪問会とかで意見を言ったけど、一向に改善されないのが実態です。「お客様サービス」とか言っているわりには、どうするつもりなのか。どこで運輸のプロをつくるのか不思議ですね。
山口 会社の言うことと実際は違うと聞いたけど、具体的にどういうことかな。
滝 ライフサイクルと言っても、駅業務の内容に違いが出ていますね。
北嶋 千葉駅だと、配置されるのはホームだけじゃないですか。他のある駅では出札、改札もありとか。
滝 津田沼駅は、初電から5時45分までは改札係ですからね。大網駅だと兼務になっているんじゃないかな。
北嶋 大網駅の出札は、券売機の清算もやっているはずですね。また成田駅に関しては、5、6番ホームで助役がやっていたことを全部やっているような話を聞いています。
山口 成田駅は今までは全部助役がやっていたんだよね。要するに運転主任がやる仕事を今は助役がやらない代わりにライフサイクルで行った運転士がやっているんだよね。
▼駅業務の外注化と一体
滝 おそらくCTS(千葉鉄道サービス)とか委託会社に駅業務を丸投げできる制度が確立するまでは、ライフサイクルを使って繋ぎで駅業務をやりなさいということだと思う。最終的には全部委託するつもりじゃないのかな。
 「運輸のプロ」は聞くけど、それなら「駅のプロ」がいてもおかしくないと思うんだけど、実際はまず出てこないと思う。今の駅はほとんど契約社員に置き換えられているから。
北嶋 だから本来、社員がやる仕事をそのまま契約社員にやらせて、駅事務室に詰めている人が助役の代行みたいになっている。結局、全部「あっち行け、こっち行け」で、やっているのはグリーンスタッフ社員。見ていて本当に一生懸命働いてるけど、みんな低賃金に抑えられている。この間、そのうちの一人と話したら、試験を受けたけど落ちたと言っていました。…
(★全文は→→http://www.doro-chiba.org/nikkan_dc/n2013_01_06/n7434.htm )


国鉄水戸動力車労働組合第31回大会&旗開き2013年1月13日北島邦彦すぎなみ未来BOXより
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国鉄水戸動力車労働組合の大会と旗開きに、申しわけないと言うか、恥ずかしながらと言うか、初めて出席させてもらいました。JR外注化で10人の組合員が強制出向の攻撃を受け、そこから現実に強制される労働者の分断攻撃=労働組合破壊攻撃が、きわめて重たいものとして現場にかかっていることがよくわかりました。にもかかわらず、「勝利した!」と胸を張って断言する青年組合員、「外注化攻撃との対決はこれから、第2ラウンドだ!」と言い切る執行部の姿勢こそ、JR総連カクマルとの死闘を先頭でやりきってきた動労水戸の強さだと実感!自分たちがやってきた闘いに確信をもとうってことですよね。


新年初の「原発ノー」 .救援本部ニュース411号 2013.1.16
新年初の「原発ノー」「二人で来れば月数千円かかるし、日々の暮らしで精いっぱいの人は来れないでしょう。どんな思いで(みんなが)来ているのか、首相や議員は想像してほしい」
 「原発は必要ない。みんなで頑張りましょう! エイエイ、オー」。愛知県から参加した若い女性が勢いよく拳を突き上げました。今年最初の首相官邸・国会前行動が1月11日夕方6時から行われ、「安倍はやめろ!」「再稼働やめろ!」の大コールが首相官邸や国会議事堂にたたきつけられました。全学連の学生も鋭い声で叫びます。文科省前―財務省上では、ふくしま集団疎開裁判の会の抗議・宣伝行動も行われました。
 戦後の財政規律=日銀の歯止めを取り払っての湯水のような国債乱発・公共投資、原発推進、安保・沖縄基地強化、軍事予算増額、改憲準備、労働規制撤廃…。なりふり構わず資本の救済と戦争政策に走る極右安倍政権に対して、人びとの怒りは日に日に激しくなっています。
  官邸・国会前行動も青年の姿が増え、午後7時を過ぎても仕事を終えて職場から駆けつける人が絶えません。みんな本気で怒っているのです。
 首相官邸前では埼玉県から来た男性が「昨年5月から2カ月間、すべての原発が停止した。今年こそ、期限付きでなく本当の原発ゼロまで頑張る。安部総理、再稼働は絶対に認めない!」と声を張り上げました。…
(★全文は→→http://blogs.yahoo.co.jp/shinsaikyuenhonbu/10111995.html )


配属先は 「 追い出し部屋 」 〈 限界にっぽん 〉 12/31朝日
●社内失業者
 【千葉卓朗、横枕嘉泰】赤字にあえぐパナソニックグループに、従業員たちが「追い出し部屋」と呼ぶ部署がある。
 大阪府門真市のパナソニック本社から遠く離れた横浜市の子会社。工場などがたつ敷地内のビル「S10棟」5階にあるその部屋は、看板もなく、がらんとした室内に100台ほどの古い机とパソコンが並ぶ。そこに、事務職の女性が配属されて3カ月がたつ。
 おもな仕事は、ほかの部署への「応援」だ。「要請があれば駆けつけて、製品を梱包(こんぽう)する単純作業などをこなす」。応援要請がないと、することはほとんどなく、終業時間が来るのを待つしかない。
 様々な部署からここに、正社員113人が集められた。この女性のように、働き盛りの30〜40代までもが対象だ。
 配属されて最初に受けた「研修」では、自己紹介のやり方を見て、みんなが「だめだし」をするグループ討論をさせられた。
 初めての「応援」は、携帯電話の箱詰め作業。入社以来初めて、「Panasonic」のロゴが袖に入った作業着を身につけた。他工場から持ってきたベルトコンベヤーの横に並び、30秒に1個、流れてくる携帯電話を段ボール箱に詰める。
これまでは主に非正規の社員がやっていた仕事だった。

 「私の人生、変わってしまった」。その後も、他部署の仕事を手伝う日々だ。
 この部屋の正式名称は「事業・人材強化センター(BHC)」。女性が働く会社には今年8月できた。
 その少し前に上司に呼ばれ、「今の部署に君の仕事はない」と告げられた。会社が募集する希望退職に応じるか、「BHC」への異動を受け入れるか。
 数日迷った末に、子供のことを考えて「残ることにしました」と告げた。すると上司は「BHCに行っても、1年後どうなるかわからない。このことは理解しましたね」と念を押した。

■会社「退職強要ではない」
 朝日新聞が入手した内部資料によると、BHCが今あるのはパナソニックの子会社2社。在籍者リストには計449人の名前が、肩書などとともに記されている。両社の全従業員の1割弱にあたる人数だ。
 BHCについて、会社側は社員向けに「新たな技能を身につけてもらい、新しい担当に再配置するための部署」と繰り返してきた。だが社員たちには「余剰人員を集めて辞めるように仕向ける狙い」(50代社員)と受け止められている。
 これについて、パナソニック本社は「(会社を追い出すためだというのは)受け止め方の違い。会社として退職を強要するものではない」(広報グループ)と説明する。
 子会社2社のBHCから、別の部署やグループ内の他社に「転籍」できた人は数十人いる。ただ、9月末までに32人が退社し、転籍した人より多いという。
 BHCを最初に設けたのは数年前、パナソニック本体の半導体部門だった。「以前は余った人員を他部署で受け入れることもできたが、韓国や中国企業との競争激化でその余裕はなくなった」(パナソニック本社広報)という。
「余った人員」が集められているのが、BHCというわけだ。 製造業の「国内回帰」を引っ張ってきたパナソニック。だが海外勢に押され、2年続けて巨額の赤字を出す見込みだ。
 つい最近まで安定していた大企業ですら雇用を支えられなくなり、就職氷河期を勝ち抜いて正社員の座をつかんだ30〜40代にまで人減らしが及ぶ。会社に見切りをつけて新天地を求めようにも、良い働き口はない。
辞めるに辞められず、仕事がある部署への転籍もかなわない「社内失業」が増えていく。

 今年、急な経営悪化で人減らしを打ち出す大企業は相次いだ。創業100年で初めて大がかりな希望退職を募ったシャープ本社でも10月、大阪府内に住む40代の男性は上司にこう言われた。
 「この職場にいても、ポジションはありません」
 「ちょっと待って下さい。これじゃ指名解雇じゃないですか」。頭が真っ白になった。
     ◇
 グローバル競争が激しさを増すなか、働き手が揺さぶられている。政府の支援を受けた新興国の企業が台頭し、欧米も「雇用の創出が政府の仕事」(オバマ米大統領)と国をあげて対策に乗り出す。
「雇用は労使の問題」と企業まかせにしてきた日本の限界が見えてきた。
「限界にっぽん」第2部では、日本が抱える難題と向き合う大阪を主な舞台に、雇用と経済成長をめぐる政府の役割や責任を考える。

●社内失業者 自分の出向先探しが仕事
30代正社員の人減らしが大企業で増えている
 この男性は、シャープに入社して20年余り。始発で出勤して終電で帰る営業の最前線で働き続けた。「仕事はきつかったが、雇用を守る姿勢を明確にしていたシャープの社風は誇りだった。裏切られた気持ちでいっぱいでした」。数週間後、会社に退職を告げた。
 「経済の再生」を掲げる安倍政権が発足し、金融市場は株高に沸いている。だが自分は、失業から抜け出す道がまったく見えない。「金をばらまくだけで、日本も自分も立ち直れるとは思えない。また看板倒れになるのでは」。寒風が身にしみる師走だ。
 日本では、経営難の企業が従業員を解雇することは過去の裁判例できびしく制限されている。そこで企業は、仕事を与えられない社員に自主退職を促し、株主や銀行に約束した「人減らし」計画の達成をめざす。

 「キャリアステーション室」(ソニー)、「プロジェクト支援センター」(NEC子会社)……。「追い出し部屋」に似た部署が大手企業で目立つようになったのは、ここ数年だ。
 大阪城近くのオフィス街。NECグループ各社が入る高層ビルの一室で、ICレコーダーを聞きながら会議録をつくっていた男性社員はやりきれなさを押し殺していた。
 できたばかりのNEC子会社の「支援センター」に4月、配属された。約20人の同僚は、品質保証やシステム開発など幅広い部署から来ていた。他部署の「応援」と「雑用」の毎日。2カ月がたって心が折れそうになると、前の職場の上司から呼ばれた。
 「考えたらどうだ」。募集中の希望退職をすすめられた。断っても、また呼ばれる。こんな面談が6回つづいた。
「提携する人材サービス会社を利用すれば、無料で求人の紹介や面接指導を受けられる」というので訪ねたら、「退職を決めた方にしかサービスは提供できません」。
 朝日生命保険が4月に新設した「企業開拓チーム」での「仕事」は、社員自身が「自分で社外の出向先をみつけること」だ。
 「商品は自分。みがいて売りこんでください」。東京都内の繁華街に立つ雑居ビルの一室。講師をつとめる人材サービス会社のスタッフが声を張りあげていた。営業や総務部門から配属された30〜50代の十数人が耳をかたむける。
 ある男性社員は毎朝9時に出勤すると、パソコンに向かい、転職サイトなどで中途採用の求人をみる。履歴書を送り、面接にもでかけていく。この数カ月で150社以上に採用を申しこんだが、まだ決まらない。
 「もう無理だ、とあきらめて退職願を書く。それが会社のねらいでしょう」
 企業側は「各プロジェクトを支援する補佐役は重要」(NEC)、「出向は人材育成や取引先との関係強化に必須」(朝日生命)などといい、退職に追いこむ意図はないと説明する。だが、社員側では「不要になった社員を追い出すための部署」という受け止め方がある。


【日米同盟と原発】第4回「ビキニの灰」(東京新聞2012.12.25より)(3)食卓から魚が消えた 

▼1954年3月16日、東京・築地市場で第五福竜丸が水揚げしたマグロの放射能を測定する専門家ら
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◆被ばく 迫る恐怖
 ビキニ事件が新聞報道で伝えられた翌日の一九五四(昭和二十九)年三月十七日、東京の築地市場では競り値が暴落した。「東京都中央卸売市場史」によると、十七日朝の取引は産地にかかわらずマグロが半値、近海のヒラメや干物の価格まで値を下げた。
 第五福竜丸が水揚げしたメバチマグロやキハダマグロから高濃度の放射能が検出され、他の魚介類全体も敬遠された。
 厚生省(現・厚生労働省)は翌十八日、「入荷する鮮魚は食用として不安がない」との大臣声明を発表。しかし、値崩れは止まらず、築地市場は十九日、競りの中止に追い込まれた。市場がこうむった被害総額は一カ月間で当時の額で一億八千万円(現在の十九億円相当)に達した。
 「原子マグロ」の言葉に代表される風評被害で、全国あちこちの鮮魚店やすし店は休業に追い込まれ、庶民の食卓から刺し身や焼き魚が消えた。
 ビキニ事件の発覚から半月ほどたった五四年四月二日。築地市場で開かれた「買出人水爆対策市場大会」で、東京都内の鮮魚店主ら五百人が怒りの声を上げた。
 米国は第五福竜丸の被ばく後もビキニ環礁で水爆実験を行い、今後も続行する方針だった。会場で「魚屋殺すにゃ三日はいらぬ ビキニ灰降りゃお陀仏(だぶつ)だ」と書いたビラを配り、政府や米大使館に原水爆禁止を求める署名活動を始めた。
 集会を呼び掛けたのは東京・杉並区の鮮魚店「魚健」の主人、菅原健一(48)。菅原の六女で、現在七十歳の竹内ひで子は当時小学六年生。「父が『もう日本の海を汚されるのはごめん。おまえたちの誰も核戦争に巻き込みたくない』と口癖のように話していた」と振り返る。
 戦時中、広島、長崎の原爆で世界唯一の被爆国となり、核の恐怖を身をもって体験した日本。しかし、広島、長崎の被害が爆心地を中心とする限られた地域だったのに対し、ビキニ事件がクローズアップしたのは「海→魚介類→人体」の食物連鎖を通じて誰もが被ばくするという放射能汚染の深刻さだった。
 政府が五月から実施した調査船「俊鶻(しゅんこつ)丸」の測定で、汚染範囲が幅広い海域に及んでいたことも拍車をかけた。四方を海に囲まれ、日常的に魚を食べる日本人にとり、核実験による海洋汚染は見過ごせない問題となった。
 菅原らの訴えに真っ先に反応したのは、同じ杉並区に住む女性たちだった。子どもの命を守ろうと、母親や若い女性らが駅前や大通りに机を並べて署名集めに協力した。
 戦後間もない当時、女性らの街頭活動は珍しかった。彼女らがガリ版で作った手書きのビラに、活動の様子がつづられている。
 「足が疲れて交番で休ませていただいていると、お巡りさんも快く署名された」「戸別訪問で『署名で水爆はなくならないでしょう』と話す奥さんを説得したら、家族七人全員が署名してくれた」
 杉並の運動は当時、普及台数一千万台を超えたラジオや前年二月に放送を始めたテレビなどのニュースを通じて全国に広まり、八月には「原水爆禁止署名運動全国協議会」が発足。会には日本人初のノーベル賞を受賞した物理学者、湯川秀樹(47)も参加した。
 第五福竜丸の無線長久保山愛吉の死去からおよそ二週間後の十月五日、署名は被爆地の広島、長崎などを含め全国千二百万人に上った。翌五五年八月に広島で開く第一回原水爆禁止世界大会までには人口の三分の一に相当する約三千万人の署名が集まった。
 米ワシントンの国立公文書館には一連の運動を報じた日本の新聞記事の英訳文が所蔵されている。米陸軍情報部が当時、在日米大使館を通じて収集したものだった。米国は日本の反核運動が反米運動につながることを恐れていた。

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